平成23年第7回(12月)定例会 平成23年第7回
福山市議会定例会会議録(第5号) ────────────────────────2011年(平成23年)12月12日(月) ────────────────── 議 事 日 程 (第5号)2011年(平成23年)12月12日 午前10時開議第 1
会議録署名議員の指名第 2 議第103号 平成23年度福山市
一般会計補正予算 議第104号 平成23年度福山市
下水道事業特別会計補正予算 議第105号 平成23年度福山市
集落排水事業特別会計補正予算 議第106号 平成23年度福山市
競馬事業特別会計補正予算 議第107号 平成23年度福山市
国民健康保険特別会計補正予算 議第108号 平成23年度福山市
介護保険特別会計補正予算 議第109号 平成23年度福山市
病院事業会計補正予算 議第110号 福山市農業委員会の選挙による委員の定数、選挙区の設定及び選挙区において選挙すべき委員の定数に関する条例の一部改正について 議第111号 福山市事務分掌条例の一部改正について 議第112号
福山市立保育所条例の一部改正について 議第113号 福山市
浄化槽保守点検業者の登録等に関する条例及び福山市
屋外広告物条例の一部改正について 議第114号 福山市水道事業及び福山市
工業用水道事業の設置等に関する条例等の一部改正について 議第115号
山手橋床版工事(都市計画道路3・5・614
号津之郷奈良津線)請負契約締結について 議第116号 新たに生じた土地の確認及び字の区域の変更について 議第117号 新たに生じた土地の確認及び字の区域の変更について 議第118号 市道路線の認定について 議第119号 市道路線の廃止について 諮第 1号 異議申立てに係る地方自治法第229条第4項の規定による諮問について 諮第 2号 異議申立てに係る地方自治法第229条第4項の規定による諮問について第 3 一般質問第 4 議第129号 福山市議会の議員、特別職の職員等の給与の特例に関する条例の一部改正について第 5 議第120号 平成23年度福山市
一般会計補正予算第 6 議第121号 平成23年度福山市
都市開発事業特別会計補正予算第 7 議第122号 平成23年度福山市
下水道事業特別会計補正予算第 8 議第123号 平成23年度福山市
国民健康保険特別会計補正予算第 9 議第124号 平成23年度福山市
介護保険特別会計補正予算第10 議第125号 平成23年度福山市
後期高齢者医療特別会計補正予算第11 議第126号 平成23年度福山市
病院事業会計補正予算第12 議第127号 平成23年度福山市
水道事業会計補正予算第13 議第128号 平成23年度福山市
工業用水道事業会計補正予算第14 議第130号 福山市一般職員の給与に関する条例等の一部改正について第15 議第131号 福山市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について第16 議第132号
福山市立川口保育所改築工事請負契約締結について ────────────────── 本日の会議に付した事件議事日程のとおり ────────────────── 出 席 議 員 1番 井 上 博 之 2番 門 田 雅 彦 3番 落 合 真 弓 4番 和 田 芳 明 5番 藤 原 平 6番 大 塚 忠 司 7番 榊 原 則 男 9番 式 部 昌 子 10番 岡 崎 正 淳 11番 土 屋 知 紀 12番 大 田 祐 介 13番 今 岡 芳 徳 14番 西 本 章 15番 高 橋 輝 幸 16番 中 安 加代子 17番 高 田 健 司 18番 五阿彌 寛 之 19番 千 葉 荘太郎 20番 塚 本 裕 三 21番 熊 谷 寿 人 22番 池 上 文 夫 23番 高 木 武 志 24番 宮 地 徹 三 25番 瀬 良 和 彦 26番 浜 本 洋 児 27番 神 原 孝 已 28番 桑 田 真 弓 29番 法 木 昭 一 30番 稲 葉 誠一郎 31番 早 川 佳 行 32番 佐 藤 和 也 33番 須 藤 猛 34番 黒 瀬 隆 志 35番 池ノ内 幸 徳 37番 小 林 茂 裕 38番 川 崎 卓 志 39番 桑 原 正 和 40番 村 井 明 美 41番 徳 山 威 雄 42番 上 野 健 二 43番 小 川 眞 和 44番 蔵 本 久 46番 三 谷 積 ────────────────── 欠 席 議 員 45番 背 尾 博 人 ────────────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長 羽 田 皓 副市長 岡 崎 忞 副市長 開 原 算 彦 市長公室長 小 川 智 弘 企画総務局長 内 田 亮 企画部長 橋 本 哲 之 企画部参与 野 原 史 子
福山市立大学事務局長 山 口 善 弘 総務部長 道 廣 修 二 総務部参与 坂 本 正 文 財政局長 佐 藤 彰 三 財政部長 徳 重 誠 税務部長 亀 田 繁 樹 競馬事務局長 杉 原 郁 充 経済環境局長 松 浦 良 彦 経済部長兼
企業誘致推進担当部長 渡 邉 清 文
農林水産担当部長石 岡 徹 環境部長 杉 野 昌 平 保健福祉局長 勝 岡 慎 治 福祉部長兼福祉事務所長 亀 澤 浩 一
長寿社会応援部長奥 田 龍 男 保健部長兼保健所次長 廣 田 要 保健所長兼保健部参与 村 尾 正 治 児童部長 岸 田 清 人 市民局長 近 藤 洋 児 市民部長 藤 原 時 晴
まちづくり推進部長 金 尾 和 彦 松永支所長 池 田 峯 男 北部支所長 桑 田 正 國 東部支所長 井 上 俊 夫 神辺支所長兼
川南まちづくり担当部長 寺 岡 千佳雄 市民病院参事 若 井 久 夫
市民病院事務部長下 江 正 文 建設局長 石 井 副 夫 建設局参事 石 崎 隆 弘 建設管理部長 中 島 智 治 土木部長 松 浦 昭 夫 農林土木部長 佐々木 敏 文 都市部長 松 枝 正 己 建築部長 森 近 恒 夫 下水道部長 桒 田 卓 弥 下水道部参与 平 上 和 彦 会計管理者 藤 井 睦 雄 教育長 吉 川 信 政 管理部長 田 口 繁 則 学校教育部長 三 好 雅 章 社会教育部長 石 井 康 夫
選挙管理委員会事務局参与 前 田 修 嗣
水道企業管理者水道局長 赤 澤 收 業務部長 久 保 卓 三 業務部参与 井 上 憲 治 工務部長 吉 井 澄 雄 浄水担当部長 小 出 純 二 消防担当局長 渡 壁 博 夫 消防担当部長 田 中 一 士 消防担当部長 藤 井 雅 之 代表監査委員 堀 径 扇 ──────────────────
事務局出席職員 事務局長 池 田 幸 博 庶務課長 佐 藤 卓 也 議事調査課長 村 上 博 章
議事調査課長補佐高 橋 弘 人 議事担当次長 石 田 浩 書記 岡 田 弘 美 書記 平 川 真二郎 書記 門 田 恭 司 書記 渡 邉 美 佳 書記 鈴 鹿 誠 治 書記 木 村 仁 美 ────────────────── 午前10時開議
○議長(徳山威雄) これより本日の会議を開きます。 ──────────────────
○議長(徳山威雄) ただいまの出席議員43人,欠席の届け出のあった議員は45番背尾博人議員であります。 ──────────────────
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(徳山威雄) これより日程に入ります。 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は,会議規則第76条の規定により議長において,13番今岡芳徳議員,33番須藤 猛議員を指名いたします。 ──────────────────
△日程第2 議第103号 平成23年度福山市
一般会計補正予算から諮第2号 異議申立てに係る地方自治法第229条第4項の規定による諮問についてまで及び日程第3 一般質問
○議長(徳山威雄) 次に,日程第2 議第103号平成23年度福山市
一般会計補正予算から諮第2号異議申立てに係る地方自治法第229条第4項の規定による諮問についてまでの19件を一括議題として,これに対する質疑及び日程第3 一般質問を行います。 12番大田祐介議員。 (12番
大田祐介議員登壇)(拍手)
◆12番(大田祐介) 皆さんおはようございます。一人会派の議員に対して温かい拍手をいただき,ありがとうございます。 それでは,先日の12月8日は大
東亜戦争,さきの大戦開戦70周年でありました。開戦と同時に,福山歩兵第41連隊はマレー作戦へ参加しシンガポールを占領,弟連隊の福山歩兵141連隊はフィリピン・ルソン島のリンガエン湾に上陸し,バターン半島に進攻しました。
フィリピン極東軍司令官のダグラス・マッカーサーは,アイ・シャル・リターン,私は必ず帰ってくるという有名なせりふを残して魚雷艇でコレヒドール島から脱出し,
オーストラリアに落ち延びたのです。これは彼の軍歴の中でも大きな汚点となりました。 昭和17年8月,
オーストラリアで再起を図るマッカーサーののど元,ニューギニアに進攻したのが福山41連隊を含む南海支隊であり,
オーストラリア・
アメリカ連合軍は,大変な激戦の末に南海支隊を退けましたが,日本軍の健闘は世界第一の猛闘として評価されたそうです。この勝利により,マッカーサーの東京への道が開かれました。ちなみに,戦後,福山市に進駐したのは
オーストラリア軍であり,昭和53年に元進駐軍兵士のマイケル・イーガン氏がばら公園に自国のばらがないことに気づき,
オーストラリアのばらを寄附した逸話もあります。 昭和19年10月20日,マッカーサーは
フィリピン奪還のためにレイテ島に上陸しましたが,約8万の日本軍守備隊の中には増援部隊として派遣された福山41連隊も含まれていました。レイテでもマッカーサーは日本軍の3倍の兵力,10倍の火砲,100倍の航空機を擁しながらも大苦戦したのです。マッカーサーの行く先に,必ず福山出身の将兵の姿があったという事実は余り知られていませんが,偶然とはいえ因縁を感じるものです。 昭和20年8月30日,GHQ総司令官として東京に赴任したマッカーサーは,自身の軍人としての経験に基づき,次々と日本占領政策を打ち出しました。すなわち日本が再びアメリカと戦火を交えることのないよう,日本の再軍備を禁じた新憲法の制定,教育勅語の廃止,教育基本法の改定などなどです。 ところが,昭和25年6月朝鮮戦争が勃発し,マッカーサーはアジアにおける軍事的均衡をやっと理解し,日本の非武装化を後悔したと言われています。そして,さらに朝鮮戦争の戦線拡大,原爆の使用も主張して司令官を解任されて帰国したマッカーサーは,昭和26年5月アメリカ上院の
軍事外交合同委員会で,日本の戦争は自衛戦争であったという重大な発言を行いました。 日本は絹産業以外には固有の天然資源はほとんど何もないのです。彼らは綿がない,羊毛がない,石油の産出がない,すずがない,ゴムがない。それら一切のものが東南アジアには存在していたのです。もし,これらの原料の供給が断ち切られたら,1000万から1200万の失業者が発生するであろうことを日本人は恐れていた。したがって,彼らが戦争に飛び込んでいった動機は,大部分が安全保障の必要に迫られてのことだったのです。(発言する者あり)そんなことは言っておりません。 さきの大戦が侵略戦争であったのか自衛戦争であったのか,このマッカーサーの発言だけで判断することは困難かもしれません。その判断は歴史研究家に任せて,私たちはさきの大戦に関する歴史的証言や資料,建造物等をしっかりと継承していかなければならないと考えます。 そこで,市長の政治姿勢,とりわけ戦争の歴史継承の取り組みについてお尋ねします。 開戦から70年を経て,さきの大戦に参加した兵士たちも90歳を超え,歴史の証人はほぼいなくなり,遺族も高齢化して戦争の歴史はすっかり風化した感があります。それでもなお,さらに古い歴史を振り返り,戦国時代に活躍した武将水野勝成や,明治維新にかかわった幕末の
志士坂本龍馬たちの活躍に思いをはせる方は大勢いらっしゃいます。 日本史の大きな変化は,常に戦争により引き起こされたわけであり,あの戦争の歴史も風化させることなく次世代に継承する取り組みが必要と考えます。市長の思い,本市の取り組みについてお聞かせください。 次に,固定資産税については,後日に譲ります。 さて,職員の定員管理についてお尋ねします。 さきの
行財政改革特別委員会の資料によると,定員管理において
福山市立大学の職員と市民病院の職員は別途管理とされています。私は,行政需要が拡大する部署において職員がふえることに何の問題もないと考えますので,別途管理とすることに疑問を感じております。逆に,行政需要が減った部署について,定員減の具体的な説明が行われていないことにも疑問を感じています。 最初に,行政需要の増減と定員管理とのかかわりについて御説明ください。
福山市立大学の定員についてお尋ねします。平成18年度
公立大学実態調査によると,国立大学における専任教員1名当たりの平均学生数は10.4名です。同様に,公立大学の平均専任教員1名当たり学生10.9名であり,私立大学では学生22.8名です。
福山市立大学では,開学時における専任教員1名当たりの学生数は何名でしょうか。また,3年後の4学年の学生がそろった際の専任教員1人当たりの学生数の見込みはいかがでしょうか。 また,事務職員数は,国立大学では事務職員1名当たり学生26名,公立大学では34.7名,私立大学では46.4名となっています。
福山市立大学の場合はいかがでしょうか。 次に,
福山市民病院の定員についてお尋ねいたします。将来的な100床増床に向けての人材確保は先行的に行わざるを得ず,工事完成と同時に診療が円滑にスタートしなければなりません。増床に向けての職員増の計画について御説明ください。さらに,増築工事完成時の職員数見込みをお示しください。 民生福祉行政,介護保険事業についてお尋ねいたします。 先日,本市で開催された
日本通所ケア研究大会において,
厚生労働省社会保障審議会の大森会長は,次のように講演されました。 来年の介護報酬の改定は,
介護職員処遇改善交付金の織り込みでプラス2%,景気悪化に伴う物価や賃金の下落によりマイナス2%,
差し引きプラス・マイナス0%改定の見込みとのことでした。
サービス利用者が増加し利用率も高まっているので,当然介護報酬が上がらなくても給付費は伸びると予測されます。今年度末には
介護給付費準備基金も底をつく見込みであり,第5期
介護保険事業計画における介護保険料の増嵩は避けられないと感じますが,給付費の伸びの見込みを示し,新年度保険料に対する考え方をお聞かせください。 次に,大森会長は,要介護度が上がると施設サービスに流れる傾向が強い原因は,十分な在宅サービスが提供されていないことが原因と指摘されました。本市は,小規模多機能型施設や通所リハビリ・
デイサービス等の
通所系サービス事業者が日本一多い地域であります。これらの地域資源を生かし,今後とも安心して在宅で療養できるまちづくりを目指すべきです。しかし,単純に事業者の数が多いということは給付費の増嵩にもつながっており,
介護給付適正化事業の適切な執行も求められます。ケアプランのチェックや,医療サービスと
介護保険サービスの重複請求のチェック等の成果や今後の取り組みをお聞かせください。 また,介護サービスの質の評価,すなわち事業所の評価にも保険者として取り組む必要があります。 私は,山口県山口市にある夢のみずうみ村という
デイサービスセンターを見学に行きましたが,要介護度3の方の改善割合は全国平均では11.5%にすぎませんが,夢のみずうみ村では76.9%という驚異的な数字を示しています。このような事業所がふえれば,本市の福祉のまちづくりも大きく発展するでしょう。本市の今後の事業所評価の取り組みについて,お考えをお聞かせください。 認知症対策,物忘れ検診についてお尋ねをいたします。 厚生労働省の推定によると,
認知症高齢者数は2035年には376万人に上ると推定されています。認知症の初期症状に気づかず見過ごされることで症状が悪化し,家族や介護保険への負担が増すなどの問題は深刻であり,認知症対策は社会全体として取り組むことが急務です。 既に,本市の要介護者における認知症の方は1万人を超えています。しかし,一般住民の認知症に対しての認識は,高齢化に伴う自然現象ととらえている方が多く,認知症は病気であり早期に治療することで軽快することが多いことを知らない方が大勢いることが実態です。多くの自治体が集団検診や個人検診による物忘れ検診に取り組み,認知症の早期発見,早期治療という成果を上げている様子です。本市も物忘れ検診の導入を検討する時期が到来していると考えますが,お考えをお聞かせください。
若年性認知症への取り組みについてお伺いします。65歳未満で発症する認知症を
若年性認知症といい,厚生労働省は全国で約3万8000人いると推計されています。
若年性認知症の方は働き盛りで発症して失職することが多く,居場所がなく,家に閉じこもってしまいがちです。そこで,体力もあるので,できる仕事をして,生きがいややりがいを感じてもらう就労支援や居場所づくりなど,さまざまな支援を充実させることが大切です。本市の今後の取り組みをお示しください。
福山市民病院の時間
外選定療養費についてお尋ねします。 松江市立病院では,緊急性の低い
救急外来患者数を抑制し,二次救急医療機関として重篤な患者に対する救急医療機能の保全を図ることを目的として,夜間,休日に救急外来を受診する軽症患者から時間
外選定療養費3150円を徴収しています。真に受診が必要な患者の抑制につながるとの意見もありますが,電話連絡の際に,医師や看護師が対応して判断したり,自宅で様子を見る際の目安を伝えるだけで,安心して自宅待機されるケースも多いと聞いております。 福山市内の二次救急病院で徴収する病院も増加し,市民病院も検討する時期に来ていると思いますが,お考えをお聞かせください。 ただし,導入している病院によれば,時間
外選定療養費を徴収しても,時間外患者の減少によって病院収益は減収となるそうです。しかし,時間
外選定療養費は,そもそも救急医療の質を高めるために導入された制度であり,採算性は当初から度外視して,減収を前提にして取り組んでおられるそうです。
福山市民病院において時間
外選定療養費を徴収した場合,どの程度の減収になるか,お示しください。 また,本市の小児二次救急医療体制は,現状では月に7日から8日は市外の病院に搬送せざるを得ない状況であり,体制の崩壊の危機にあります。そのような現状を打破するためにも,時間
外選定療養費の徴収が必要ではないでしょうか。小児における負担は子育て世代にとっても大きいものですが,体制維持のためにも負担をお願いする必要があります。お考えをお聞かせください。 有害鳥獣対策についてお尋ねいたします。 市内のイノシシによる農作物被害が,過去にないペースでふえ続けています。イノシシの被害は大変なもので,石垣は壊され,水路は壊され,果樹の枝は前足でぶら下がって折られ果実を食べられる。特に水田の場合は,イノシシが入ったら1枚の田全体にイノシシのにおいがついて,売り物にならないそうです。 本市も
イノシシ被害防止対策マニュアルを作成したり,箱わなの設置や防護さくの補助やバッファーゾーンの整備を実施していますが,決定策とはなっていません。今年度上半期の捕獲頭数や農作物の被害額を把握していましたら,お示しください。 現在,有害捕獲されたイノシシは,食用としての流通は少なく,有害捕獲は奨励金がもらえるというメリットしかありません。鳥取県では,
猪鹿肉流通モデル事業として,脱捕獲奨励金を目指す
システムづくりとして,モデル的に市が施設整備,需要促進することに対し,県が援助する取り組みを行っています。また,呉市では,
イノシシ処理センターの設置や
野呂高原ロッジにおける販売にも取り組んでおられます。本市も,イノシシ肉の利活用について研究されてはいかがでしょうか。 次に,県内市町の捕獲頭数を見ると,呉市が3500頭と突出しています。沿岸のまちにもかかわらず捕獲が多い理由は,野呂山等の山間部を有しているからではなく,島嶼部における捕獲が多いことによるそうです。倉橋町で900頭,音戸町で500頭と,2町で4割を占めています。本市においても,内海町で年間150頭と,島嶼部の捕獲頭数がふえています。呉市の捕獲頭数が多い理由は,報奨金が捕獲に4000円,それを埋設処理して5000円の合計9000円と比較的高額であり,個人に対しても支払われることに起因するようです。対して,本市の捕獲報奨金は4000円で,処分に係る費用も込みであります。さらに,報奨金は駆除班に対してのみ支払われ,自治会等が設置した箱わなにかかった場合でも自治会に報奨金は入りません。これでは,自治会の有志がわな免許を取り,わなを購入してえさをまくという経費も持ち出しとなります。さらに,わなにかかっていれば,その後の処分にも多くの時間がとられます。報奨金の増額や支出先について見直すお考えがあれば,お聞かせください。 さらに,処分の代行等にNPOや
ボランティア団体の活用を検討されてはいかがでしょうか,お考えをお聞かせください。
地域おこし協力隊についてお尋ねします。
地域おこし協力隊とは,3大都市圏を初めとする都市圏の住民がおおむね1年以上3年程度住民票を移動し,地域で生活して農林漁業の応援,水源保全・監視等の地域協力活動を実施する事業です。 総務省によれば,地方自治体が
地域おこし協力隊推進要綱に基づき,
地域おこし協力隊に取り組む場合の財源手当てについては,
特別交付税措置を行うとのことです。近年は,都市圏からいやしを求めて地方へ移住する方も多く,人が住むだけで有害鳥獣対策になりますので,この制度を活用して
イノシシ対策等を図ってはいかがでしょうか,お考えをお聞かせください。 次に,
駅前地下送迎場についてお尋ねします。 7月の供用開始以来,マイカーの利用が1日300台程度と伸び悩んでいます。広報ふくやま等による啓発も余り功を奏していないようであり,現在整備中の地上部が完成しても大きな変化は生じないのではないでしょうか。そこで,一つの案として,地下送迎場をタクシー乗り場とし,地上をマイカー送迎場としてはいかがでしょうか。特定少数のタクシー運転手であれば,スムーズに地下送迎場を利用できると考えられます。この案は,従前にも福山駅前整備専門委員会や懇談会,公安委員会とも協議した経緯がありますが,当時の1日2200台という利用想定と現状の利用実績に大きな乖離が生じたわけであり,改めて検討する価値があると考えます。 次に,単純に地上と地下を入れかえただけではタクシー乗り場が不足しますので,駅西側のロータリーもタクシー乗り場に転用してはいかがでしょうか。現状ではニューキャッスルホテル周辺に多数のタクシーが路上に待機しており,問題となっています。転用により違法駐車を排除することも可能であり,駅から北,西方向に向かわれる方には利便性が高いのではないでしょうか。対して駅前地下のタクシー乗り場からは,駅から南から東方向に行かれる方には利便性が高く,目的地によって利用者によるタクシー乗り場の選別行動が発生すると考えられます。そして,駅前の地上部でマイカーによる送迎が可能になれば,不特定多数の市民が迷うことなく利用することができ,駅前広場整備に対する市民の批判も弱まるのではないでしょうか。 今,運用見直しを行えば,構造物の一部変更のみで済み,3月の全面供用開始に間に合うのではないでしょうか,お考えをお聞かせください。 教育行政についてお尋ねします。 先日,市立大学の企画により,オッリペッカ・ヘイノネン,フィンランド元教育相の講演会が開催されました。フィンランドは2006年の国際学習到達度調査で,学力世界一と評されました。その基盤づくりに大きな役割を果たしたヘイノネン氏の講演を聞かれての教育長の感想はいかがだったでしょうか。 市立大学では,開学わずか半年で数多くの市民公開講座や講演会等を開催し,知の拠点としての役割を着実に果たしつつあります。学校教育ビジョンⅣによれば,教育学部より講師を迎え,小中学校,高校の教員研修も行うとのことです。市立大学の教員にもさまざまな専門分野があると思いますが,研修によりどのような成果が期待できる見込みか,お聞かせください。 ウオーキングコースの整備についてお尋ねいたします。先日実施した市民スポーツアンケートによれば,施設整備についてはウオーキングコースの整備に対する要望が最も多いとのことでした。 このウオーキングコースをまちなかに整備することは難しいので,芦田川河川敷にある遊歩道の再整備などが的確であると考えられます。 既に市民の利用実績も多いのですが,老朽化による路面のひび割れも目立ち,雨天の後には広範囲に水たまりもできます。この遊歩道は,正式には旧建設省が河川管理のためにつくった管理道であり,現在は国土交通省の管理となっています。市民の要望により,水たまりができる部分については排水溝の整備等に取り組んでおられますが,特に左岸の遊歩道は完成から約30年が経過し,抜本的な改修が必要と考えます。市民アンケートの結果を持って国土交通省と協議を行ってはいかがでしょうか,お考えをお示しください。 平和教育,とりわけ福山空襲についてお尋ねいたします。本市は平和教育の一環として福山空襲を教材として取り上げ,戦争の悲惨さを教え,二度と戦争の惨禍を繰り返さない恒久平和の実現を指導してまいりました。その結果,多くの児童生徒が福山空襲を知るところとなり,あの惨禍が風化することなく継承され,子どもたちによる朗読劇や短大生による紙芝居なども上演されるようになりました。福山空襲の体験継承による成果についてお聞かせください。 次に,福山空襲の直前,昭和20年7月末ごろに投下された,日本国民に告ぐという空襲予告ビラには,次のように記載されていました。 このビラの裏面の都市には,軍事施設や軍需品を製造する工場があります。軍部がこの勝ち目のない戦争を長引かせるために使う兵器を米空軍は全部破壊しますけれども,爆弾には目がありませんから,どこに落ちかわかりません。御承知のように,人道主義のアメリカは罪のない人たちを傷つけたくはありません。ですから,裏に書いてある都市から避難してください。 このビラは,市内小中学校における福山空襲について教える際に使われています。しかし,爆撃に使用されたB29には,高性能の照準器が搭載されていましたし,アメリカは偵察機による航空写真により,爆弾投下器を製造していた三菱の工場や,隣接する福山41連隊兵営の位置を把握しておりました。実際には,41連隊兵営は多くが焼け残り,戦後に焼け出された官公庁や学校の代替施設として使用されました。反対に,非戦闘員である市民が住む住宅密集地は,焼夷弾による無差別爆撃が行われたのです。これはビラの内容とは異なりますし,明確な国際法違反でした。ビラだけを読めば,爆撃は不可抗力のように感じられますが,戦争には両国の都合から見たさまざまな側面があることも,児童生徒に教えなければならないと考えます。教育長のお考えをお聞かせください。 次に,平和教育の目的が戦争のない平和な国際社会の実現であるならば,戦争は外交交渉の最終手段であったという事実を歴史から教えなければなりません。そして戦争という最終手段をとらさないよう,円滑な外交交渉能力が政府に求められるということを理解させる必要があります。そのためには,選挙により,よりよい政治家を選ぶことが重要となり,20歳になったら投票に行くことが平和な国際社会の実現の第一歩につながることを教えなければなりません。 しかし,実際には20歳代の投票率は最も低く,平和教育が戦争は怖いという観念の植えつけだけに終わり,実際の社会行動につながっていないと言えるのもしれません。平和教育は有権者教育でもあると考えますが,お考えをお聞かせください。 最後に,児童生徒が戦争体験談や戦史を読んで歴史を勉強できるように,関係する図書を各学校の図書室や図書館に整備していただきたいと思います。ニューギニア,フィリピン,メレヨン島,アッツ島,サイパン,硫黄島,沖縄等の太平洋の島々で大変な戦いが行われましたし,特攻隊の記録,大陸からの引き揚げ,シベリアでの悲惨な抑留体験等,涙なしには読めない書籍が多数あります。そのような図書の整備により,戦争の歴史を学べるようにしていただきたいと考えます。お考えをお聞かせください。 以上で,1回目の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) (羽田 皓市長登壇)
◎市長(羽田皓) 大田議員の御質問にお答えいたします。 初めに,戦争の歴史継承の取り組みについてであります。 戦争や被爆の体験をされた方々が高齢化する中,今を生きるすべての人が,戦争の悲惨さや平和のとうとさを次世代に継承していくことが重要であると受けとめております。 これまでも市民平和のつどい,市民平和大会や原爆・福山戦災死没者慰霊式などを通し,周知,啓発に努めてきたところであります。 また,市内に残る陸軍歩兵第41連隊施設跡を初め,多くの戦争遺跡に触れる学習の場として,市内戦争遺跡めぐりを行うなど,さまざまな学習機会を活用し,戦争の歴史継承に努めているところであります。 今後とも,平和非核都市福山宣言の趣旨を市民の皆様方と共有しながら,核兵器のない平和な社会の実現に向け,積極的に取り組んでまいります。 次に,職員の定数管理についてであります。 本市はこれまで,救命救急センターの本格稼働,4年制大学の開学準備,被保護世帯の増加や県からの権限移譲など,人員体制にかかわる増要因がありましたが,保育所,幼稚園の再整備,ごみ収集体制の見直し,電算化に伴う業務見直し,窓口の非常勤嘱託化や市民病院の医務管理業務などの業務委託の活用といった取り組みを進めながら,見直すべきは見直し,充実すべきは充実するという考えのもと,計画的な職員数の縮減に取り組んでまいりました。 本年度から5カ年を取り組み期間とする福山市中長期定員適正化計画第2期につきましては,2006年平成18年の計画策定当初には想定していなかった
福山市立大学の開学や,市民病院の増床にかかわる増員分について,定員適正化計画への影響が大きいことから,別途管理することとしたものであります。 今後とも,市民サービスの低下を来さないことを基本に,多様な雇用形態の活用,効率的な業務執行や職員の能力,資質の向上に取り組みながら,定員適正化計画に基づき,適正な定員管理に努めてまいります。 次に,
福山市立大学の定員についてであります。
福山市立大学の設置に当たり,専任教員52名,事務職員18名,学生定員1000名で文部科学省の認可を受けたところであります。 初年度は,教員49名に対し学生265名であり,専任教員1人当たりの学生数は5.4名,事務職員1人当たりの学生数は14.7名であります。また,完成年度には,専任教員では19.2名,事務職員では55.6名となる見込みであります。 教員組織につきましては,完成年度までは設置認可申請に基づいた履行を行う必要がありますが,大学運営に当たっては非常勤講師や臨時・嘱託職員を配置し,円滑な運営に努めてまいります。 次に,市民病院の定員についてであります。市民病院においては,2013年度平成25年度からの506床体制が円滑に運営できるよう,昨年度から医師,看護師を初め,医療スタッフの段階的,計画的な増員に取り組んでいるところであります。増築工事完成時の職員数の見込みについてでありますが,ことし2月に改定した中長期定員適正化計画でお示ししているように,2013年平成25年4月1日において,加茂診療所,神辺診療所を含め,825人を見込んでいるところであり,今後とも必要な医療スタッフの確保に努めてまいります。 次に,民生福祉行政についてであります。 まず,介護保険事業についてであります。第5期
介護保険事業計画における給付費の見込みにつきましては,要介護認定者の推計やサービス利用意向の見込み,新たなサービス基盤の整備など,さまざまな要因により給付費は上昇するものと考えております。 保険料につきましては,給付費を算定した後に,国が検討中の介護報酬の改定を反映させて設定することとなりますが,高齢化が急速に進展する厳しい情勢の中で,持続可能な制度とするために,一定程度の保険料の増額をお願いせざるを得ないものと考えております。 次に,
介護給付適正化事業の成果と今後の取り組みについてであります。介護給付適正化の基本は,利用者が真に必要とするサービスを,事業者がルールに従って提供するよう促すことにより,適切な介護サービスを確保することであります。 適正化事業の成果につきましては,居宅介護支援事業所に対するケアプラン点検,介護サービス事業所に対する医療情報と介護情報の突合などを実施しており,こうした取り組みが制度の信頼感を高めてきたものと考えております。 今後の取り組みにつきましては,新たに示された国の指針や県の適正化計画に基づき,より適切で効果的な指導を行い,介護サービスの質の向上を図ってまいりたいと考えております。 事業所の評価につきましては,指定基準に沿った的確な事業運営という視点で指導を行っておりますが,今後においては,質の高いサービスを提供している事業所の評価のあり方についても研究をしてまいりたいと考えております。 次に,認知症対策,物忘れ検診についてであります。認知症は脳の障害によって起こる病気であり,早期発見,早期治療に加え,適切な対応をすることによって進行をおくらせることができます。 相談があった場合は,保健師等の専門職が訪問等により状況を把握し,専門医や必要なサービスにつなぐなどの支援を行っているところであります。 物忘れ検診については,他市の状況を調査するとともに,事業効果等について研究してまいります。 次に,若年性認知症への取り組みについてであります。
若年性認知症に対する取り組みにつきましては,現在,県が立ち上げた
若年性認知症対策検討ワーキング会議の中で,産業医の研修や就労の継続に向けた支援等を計画されており,今後,県との連携を図ってまいります。 本市では,これまで市民や企業を対象に,認知症サポーター養成講座を開催し,
若年性認知症の理解促進を図ってきたところであります。引き続き,市民への啓発に取り組むとともに,認知症の人と家族の会と連携して,
若年性認知症の方が集える居場所づくりへの支援にも取り組んでまいります。 次に,市民病院における時間
外選定療養費についてであります。時間
外選定療養費は,軽症患者の安易な時間外の受診抑制を期するものでありますが,本年6月以降,市内の4つの二次救急病院において順次導入されているところであります。 市民病院においては,現在のところ,他の病院が時間
外選定療養費を導入した影響は,全くあらわれておりませんが,引き続き時間外受診者の動向を注視するとともに,医師の過重労働の防止なども考慮し,慎重に対応を検討してまいります。 時間
外選定療養費を徴収した場合の減収額についてでありますが,受診患者の予測が難しいことなどもあり,減収になるか否かの判断は困難であります。 また,小児二次救急における時間
外選定療養費の徴収につきましては,市民病院以外の小児二次救急を担当している3病院においては,既に導入されているところでありますが,現在の小児二次救急における課題は,医師確保にあり,市民病院においてこの療養費を徴収することにより解決できるものとは考えておりません。 圏域内の救急医療を円滑に運営していくためには,安易な受診を控えるように市民へ周知,啓発することが最も重要であると考えております。 次に,有害鳥獣対策についてであります。 イノシシの今年度上半期の捕獲頭数は376頭で,農作物の被害額は約830万円であります。イノシシの肉の利活用や処分等につきましては,近隣市町とも共通した課題であることから,広域連携の対応について他の自治体の先進事例も調査し,検討する必要があると考えております。 箱わなによる捕獲報奨金につきましては,2009年度平成21年度に,現行の4000円に改定したところであります。 また,本市の有害鳥獣捕獲は,猟友会員で構成する捕獲班を編成し,その体制のもと実施しているところであり,これまでの実績や安全性の確保等も踏まえ,捕獲班を報奨金の支払い先としているところであります。また,日常の捕獲活動を支援するために,月額7万円の出動報奨金も支出しているところであります。 なお,今年度,自治会等が設置する箱わなの管理経費など,幅広い地域ぐるみの取り組みに活用できる事業を新設したところであります。 次に,
地域おこし協力隊についてであります。 イノシシなどによる有害鳥獣被害の主な原因の一つとして,過疎化や高齢化に伴う農村地域の活力の低下が指摘されており,対策として多様な主体による地域活性化の取り組みが重要であると考えております。そのため,市民全体で農村地域を支えるための具体策について,現在検討を行っているところであります。 次に,福山市駅南地下送迎場についてであります。 福山駅前広場につきましては,交通結節点としての機能強化を図るため,乗り継ぎ利便性を重視し,バス,タクシー及び一般送迎車の乗降場などを最適に配置しているものであります。 タクシー乗降場につきましては,旅行などで大きな荷物を持った人や,地理に不案内な人,先を急いでいる人などが利用することが多いことから,他の多くの都市と同様に,利便性が高くわかりやすい場所に配置しているものであります。 地下送迎場の利用につきましては,地下送迎場を利用していない運転者への聞き取り調査の結果,供用開始を知らない人が多かったことから,引き続き,市民への周知,啓発などに取り組むこととしております。 また,地下送迎場を利用せず交通事故が危惧される場所での送迎の実態も多くあることから,送迎者への注意喚起や誘導策の検討により,利用拡大に努めてまいります。 以上で,大田議員の御質問に対する答弁といたします。 教育行政につきましては,教育長から答弁をいたします。 (吉川信政教育長登壇)
◎教育長(吉川信政) 教育行政についてお答えいたします。 初めに,市立大学の講演会についてであります。先日の講演会でヘイノネン氏が,一人一人は違っていることを肝に銘じておく必要がある,知識を注ぎ込むのではなく,みずから学ぼうとする子どもを側面で支える教育が重要であると語られたことが,私の心に最も強く残り,意を同じくしたところでございます。 これから策定する学校教育ビジョンⅣに,ぜひとも生かしていきたいと考えております。 次に,市立大学と連携した教員研修についてであります。本市小中学校にとって,全国から専門分野の研究者が集まった市立大学と日常的に連携が図れるようになりました。この強みを最大限生かして,各学校が行う校内研修や,教育委員会が行う教職員研修において,専門的で継続的な指導をいただくこととしております。教職員の授業力やコミュニケーション能力の向上が確実に図れるものと考えております。 今後,大学と教育委員会が連携を強め,教職員研修の一層の充実に努めてまいります。 次に,ウオーキングコースの整備についてであります。本年実施しました市民スポーツアンケートでは,市民の健康,体力増進に対する意識が高まる中で,いつでも,どこでも,だれとでも気軽に実施できるウオーキングへのニーズが高い結果となっております。 芦田川河川敷の管理道がウオーキング等に活用されるに当たって,安全に利用できるよう国土交通省に要望をしてまいります。 次に,平和教育についてであります。福山空襲につきましては,各学校は平和教育の一環として,福山市人権平和資料館を訪問したり,市民平和のつどい,市民平和大会や原爆・福山戦災死没者慰霊式へ参加したりすることを通して,空襲等の戦争体験を継承しております。 さらに,平和啓発教材「このいのち みんなのいのち」などを活用して平和教育を進めているところです。 学校での平和教育は,学習指導要領にのっとって,発達段階に応じてすべての教育活動を通して,平和を尊重する心を育成することが重要であるととらえております。 国民と政治とのかかわりについては,社会科での学習等を通して指導しております。 学校図書につきましては,司書教諭等が中心になって,文学や自然科学,歴史に関する図書等,教育課程との関連や児童生徒の実態を踏まえて整備されております。 今後も,平和のとうとさを継承していくとともに,恒久平和を願い,国際社会に貢献する人づくりを進めてまいります。 以上,教育行政の答弁とさせていただきます。 (40番村井明美議員「議長,議事進行」と呼ぶ)
○議長(徳山威雄) 40番村井明美議員。
◆40番(村井明美) ただいまの大田議員の質問につきまして,最終的な外交手段が戦争である旨の発言がありました。国際法は,明確に戦争を禁止しています。また,日本国憲法も戦争の放棄を明確にうたっており,第2次世界大戦の火つけ役であり,アジア諸国民2000万人の命を奪った日本が戦後国際的に戦争放棄を表明した,これが今日の日本の信頼と国際的地位をかち取っているものであります。議長におかれましては,国際法と日本国憲法に抵触,逸脱した発言があれば整理していただくことを求めます。 なお,戦争を美化するものは,どのような図書も公教育の場に持ち込まないことを強く求めておきますので,この点でも精査をお願いいたします。
○議長(徳山威雄) ただいまの村井議員の議事進行の発言につきましては,議長において,後刻議事録を調査の上,措置することにいたします。
◆12番(大田祐介) 議長において整理されるということでありますが,私は決して戦争を美化したり,肯定したりという発言はした覚えはございません。 それでは,たくさん御丁寧に答弁をいただきまして,再度質問なり要望をさせていただきます。 まず,戦争の歴史の継承の取り組みについてでありますが,いろんな取り組みをされているのは,私も重々承知しております。例えば,答弁にありました市内の戦争遺跡めぐり,これは年に1回,バス1台で40名程度の参加と伺っております。それはそれで結構なんですけれども,他市の取り組みの例ですね,例えば,広島市で言えば原爆ドーム,平和資料館,そこにはもう何百万人の方が来られると伺っておりますし,江田島市で言えば海軍兵学校跡,呉市で言えば大和ミュージアム,竹原市で言えば大久野島の毒ガス資料館。箱物をつくれというわけではございません。それぞれのまちが戦争遺跡を活用して,いろんな取り組みを行っているということに対して,福山市は少々おくれているのではないかなという思いを持っております。 それから,最初の質問で水野勝成とか坂本龍馬というお話をしましたけれども,例えば水野勝成で言えば,子ども議会からの質問を受けて,市長の提案で漫画版福山の歴史の再版であるとか,坂本龍馬で言えばさまざまな取り組みをいたしました,鞆に関連してですね。同じように,さきの大戦における歴史の継承についても取り組んでいただければなという思いで,一つの例として取り上げさせていただきました。 そういったことを人権平和資料館等の展示等を通して,より市民にわかりやすく啓発していただきたいと思います。 人権平和資料館の周辺には,文学館とか遺族会館とか護国神社の慰霊碑,あの一帯が,私から見れば,戦争関連の施設が多いように思うんですけれども,ちょっとそれぞれの連携がいま一つではないかなという感じもしております。そういったことで,今後ともしっかり取り組みを,これは要望しておきます。 それから,市立大学の定員についてでありますが,3年後には専任教員1名当たり19.2名の学生ということで,これは先ほどの私が例に挙げた調査に比較すれば,私立大学並みと言ってもいい人数であります。それを足りない分は非常勤で,外部講師で補うという御答弁もありましたけれども,やはり今市立大学でいろんな取り組みをされております。小中学校に対する出前講座であるとか,産学官連携によるさまざま取り組み,シンクタンクとしての役目,そういったことを考えますと,単純に教員当たり何名という学生数で言うのはおかしいかもしれませんが,やはりいい先生をそろえて,それがいい教育にもつながる,いい学生募集にもつながる,そういった考えがあるのではないかと思いますし,今後の取り組みについて期待をしておりますので,これも要望しておきます。 それから,介護保険についてでありますが,認知症に対する取り組み,これ先ほど言いましたように,まだまだ認知症に対する市民の認識というのは低いんではないかという気がしておりますが,最近は認知症に対してよく効く薬も出てきたところです。ところが,そういった薬は,やはり早期発見,初期の段階ではよく効くんだけれども,進行するとなかなか効かないということでございます。医療と介護の連携が今後ますます必要でありますし,認知症というのは医療だけでは対応できない。必ず介護の分野が出てくる。介護がないと認知症の対応が難しいということがあろうかと思います。 そういったことで,夢のみずうみ村という例を出しました。これ,議長も一緒に見学に行ったところでありますが,行ってびっくりのすばらしい内容なんですね。全国からたくさん見学者が来られるそうですが,ちょっとまねができない。すばらしいなとは思うんだけれども,そのノウハウたるやすごいんで,まねができないような施設でありました。 そういうことで,千葉県の浦安市は夢のみずうみ村を誘致しました。企業誘致のようなものです。今まで企業誘致というと,製造業を誘致する,それがもう常識だったわけでありますが,この浦安市が介護施設,
デイサービスセンターを誘致した。その心は,恐らくこれからの超高齢社会に対応するために,こういったよい施設,事業者を誘致することによって問題解決を図ろうというまちの姿勢があらわれているんではないかと感じます。 福山市も同様に誘致しろという話ではありませんが,そういった発想を持って今後とも対応していただければ,いいまちづくりができるのではないかと感じております。 それから,市民病院の時間
外選定療養費についてでありますが,公立病院の使命として,そういった余分な費用を徴収するということはそぐわない,これは私も感じます。それはごもっともなんですが,なかなか広報,啓発だけでは成果が上がっていないというのも,これも事実だろうと思います。特に,小児の二次救急体制は,月に7日も8日も,福山の市内の病院で受けられないから尾道の市民病院とかに搬送している実態がもう既にあるわけですから,じゃあこれを今どうやって解決しようとしているのか,具体をお示しいただきたいと思います。 それは,もう医師を呼んでくるしかないわけですけれども,福山市で小児救急をやってみたいという医師を呼んでくる,来てもらう何か策があれば,取り組んでおられたら,これはお示しいただきたいと思います。これは再質問させていただきます。 それから,有害鳥獣対策についてでありますが,イノシシ肉の利活用については先進事例を研究されるということでありました。 例えば,福山市も食肉センターを持っておりますので,この食肉センターの活用とかというのは難しいんでしょうか。これはお尋ねします。 それから,現在もいろんな策をとっておられることは十分知っておりますし,その効果も徐々にあらわれてきつつあるというのも知っておりますが,もう既にイノシシがまちなか,住宅地にあらわれる,普通に歩いているような時代になってしまったわけですから,バッファーゾーンの整備とかはもう手おくれかなという気がします。一たん整備しても,4~5年たてばまた林に戻ってしまいますし,地権者の確認等に随分時間を要してなかなか整備が進まないという話も聞いております。ですから,そういった費用を少し削って,捕獲そのものの対策に充てていただきたいなと思っておりますが,いかがでしょうか。 それから,
地域おこし協力隊についても検討ということでありましたが,先日テレビを見ておりましたら,駅家町の服部地区で,若い方が随分集まって耕作放棄地とか手つかずの森林等を間伐整備されて,何か秘密基地のようなものをつくられて,子どもたちに木登りをさせたり,そういった自然体験活動をさせている番組を拝見しました。こういったことで,地元では有害鳥獣が減ったというような声もあるようでございます。こういった取り組みが
地域おこし協力隊につながるかどうかはわかりませんけれども,いろんな活動をされている方がいらっしゃいますので,アンテナを高く上げて対応していただければなと思っております。 それから,
駅前地下送迎場についてでございます。 これは,御答弁もありましたけども,この計画が練られておった当時,議会でもいろんな意見を申し上げた覚えがあります。例えば代表監査が建設局長だったときに,Uターンカーブのないシンプルな送迎場のプランを私ども提案して,それの図面も実際引いていただいた覚えがあります。それはそれでいろいろと問題があって実現はしなかったわけですけれども,やはり最終的に議会も同意した,議決した責任がありますので,今さまざまな問題が言われている,課題が指摘されている地下送迎場について,何らかの代替案,改善策を出したいという思いで質問をさせていただきました。 それで,はっきり言って私は運用を見直すしかないのではないかと考えておりますが,この5カ月,供用開始から約半年たって,市民からもさまざまな要望なり意見が出ているかと思うんです。そういったのをもし把握されてましたら,お知らせください。 それから,教育行政についてであります。 ウオーキングコースについて,私も想像以上にニーズが高いなというのをアンケートを見て感じたんですが,ウオーキングコースが具体的に芦田川かどうかはわかりませんけれども,やはり福山市のシンボルである芦田川,これは定期的に市民一斉清掃等もやっております。そういった中で,きれいにしただけじゃなくて,それを後いかに多くの市民に利用してもらうかという考えが必要だと思います。そういった中でウオーキングコース,芦田川の管理道の整備というのがよろしいのではないかと考えておりますが,いかがでしょうか。市民の財産としての芦田川の活用ということであります。 それから,有権者教育というか政治教育についてであります。これはちょっと答弁が余りなかったんで,ちょっと残念ですが。これは教育委員会ではありませんけれども,子ども議会等の開催によって随分子どもたちの政治に対する意識も上がっていると感じております。 そこで,ぜひ,これいろいろ難しいのかもしれませんが,実際の選挙において模擬投票という取り組みもしていただきたいと考えております。今,生徒会の選挙に投票箱を貸したりとか,選挙管理委員会もいろいろ啓発をしておりますけれども,やはり実際の選挙におけるさまざまな報道なり,各党のマニフェストなり,いろいろグループで分かれて調べて,その成果を発表して,仮に模擬的に投票してみるとか,そういった取り組みは私はあってもいいと思いますし,それが即20歳になったとき役に立つと思います。お考えをお聞かせください。 それから,学校図書についてですが,決して私は何か戦争を美化するとか,肯定するとか,武勇伝みたいな図書をそろえろという話ではございません。戦争体験談というのは,本当に悲惨な話ばっかりです。そういった図書が,私が子どものころには幾らかありました。学校の図書室で読んだ覚えがありますし,今でもそれをよく覚えております。そういった10代のときに本当に悲惨な戦争の体験談を読めば,やっぱり戦争っていうのは絶対だめだと,そういう思いを必ず抱けると私は思いますが,現在はそういった図書がほとんどないと聞いております。なぜなくなったのか,その理由がわかればお知らせください。 それから,最初の質問でニューギニアだとかフィリピンだとかメレヨン島だとか,いろんな戦地の名前を申し上げましたけれども,そういった激戦地の慰霊碑が護国神社に多数ございます。ですから,福山から万の単位の方が軍人,軍属,一般の方含めて海外に行かれて戦死された事実がその慰霊碑に刻んであります。こういった慰霊碑の歴史についても,これは要望ですけれども,いろんな自由研究等で取り組んでみられたらいかがかなという感じがいたします。これは要望です。 再質問を何点かいたしましたので,答弁をよろしくお願いいたします。
◎保健部長兼保健所次長(廣田要) 小児科医師の確保ということでの質問でございます。 全国的に医師が不足しているということで,特に小児科とか産科ということの診療科で偏在して,特にそこの医師が不足しているということでございます。そうしたことが救急を困難にしているという状況がございます。福山市の救急の状況からすれば,特に勤務医の小児科の医師が少ないという状況がございます。これは全国平均とか県平均とかに比べてもかなり少ないという状況がございます。まずは,病院等で医師確保の努力をしていただいております。それが1つでございます。 それから,医師確保の,具体的に言いますと大学等への要請です。福山市の医療機関へ医師を派遣していただくことを要請していくということがある,そういうことも実際に行っているところであります。それから,広島県が財団の機構を設置しております。地元の出身者の医師が地元へ帰るというような意思があるかどうかというようなことも確認して,そうした財団との連携によって医師確保を図っていきたいというふうに考えております。 以上です。
◎農林水産担当部長(石岡徹) 捕獲したイノシシの解体を食肉センターを活用してできないかということでございますが,屠畜場法によりまして,食肉センターで解体をできる畜種というのが,牛,馬,豚,ヤギ,羊,この5種に限定をされております。したがいまして,野生鳥獣を処理することはできません。 さらに,捕獲に予算を十分に重点してというような御提言がございましたけれども,これまでの全国の取り組みで,捕獲に頼るという傾向がございました。その結果,被害は一向におさまらないというような,そういう状況も明らかになってきております。決定策ということでは,全国の例を見てもこれといったものは見当たりませんけれども,捕獲,防除,それから地域づくり,こういったことを総合的に取り組むことによりまして,すみ分けを可能にするような,そういった環境を整えていくということが重要かと考えております。
◎都市部長(松枝正己) 市民からのさまざまな要望についてのお尋ねでございます。 7月1日に供用開始いたしまして,さまざまな利用者からの要望等がございましたが,携帯電話の電波が届きにくいというような意見もございました。それにつきましては,携帯電話各社に連絡をいたしまして,アンテナの設置を要望し,現在整備済みでございます。 それから,入り口が工事中でわかりにくいというふうな意見もございました。これについては,入り口に看板等の設置をしてきたところでございます。 それから,完成したのを知らないというふうな意見がありましたので,これにつきましては,利用されていない方に対しまして,ビラの配布等,案内をしてきたところでございます。 以上です。
◎管理部長(田口繁則) 市民の財産としての芦田川の活用についての御質問でございます。 現在,管理道につきましては,ウオーキングコースであるとかマラソン,サイクリング,こうしたところに活用されておる状況だというふうに受けとめております。そうした状況の中で,管理道に隆起が見られます。また,沈下というふうな状況もございます。これらにつきましては,先ほど教育長が答弁されましたように,要望をしてまいりたいというふうに考えております。 他の活用につきましては,市民ニーズ,こうしたことも把握しながら,関係部署とも協議し,検討してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
◎学校教育部長(三好雅章) 国民と政治とのかかわりにつきましては,小学校6年生の社会科では,市の政治と国民主権について,また中学校3年生,公民的分野では,選挙の基本原則,選挙制度,選挙の課題について学習しております。このように社会科での学習等として,引き続き指導をしてまいります。 続いて,学校図書につきましては,先ほど教育長答弁いたしましたように,文学や自然科学,歴史に関する図書等を教育課程との関連,児童生徒の実態を踏まえて整備をしております。小学校では,文学,自然科学,社会,歴史の順番で整備しております。現在の整備状況です。中学校では,文学,社会,歴史,続いて自然,整備状況はこのような状況となっております。 以上です。
◆12番(大田祐介) 答弁いただきまして,再度要望させていただきたいと思いますが,小児二次救急の医師が足りない,その対応として大学へ依頼する等,さまざまな取り組みをされていることは評価するものです。ただ,福山市に,じゃあ行ってみようと思ってもらえるような取り組みですね,これは私個人的に聞いた話ですけれども,例えば,これは若手の小児の勤務医の方です。小児医療費を無料化してるようなまちには,私だったら行きたくないという話を聞いたことがあります。要するに,大事にしてくれるまち,本当に多忙で激務の小児の,特に二次救急を担当するような医師を快く受け入れてくれるまちに行きたいという,そういった意味ではないかと考えます。 医療費の無料化,これを完全に否定するものではありませんが,そういったまちにおいてさまざまな課題もあるやに聞いております。やはり,働きやすい職場づくりをしてあげないと,なかなかいろんなところに呼びかけても来ていただけないのではないかと思いますので,そういった体制整備づくりについて,よく御検討いただければなと思っております。 イノシシ対策については,もう本当に決定策がない,本当にこれは大変なことなんですが,対応はもう待ったなしの状態でありますので,引き続き,私どもも知恵を絞っていろんな提案をさせていただきますので,御検討いただければと思っております。 それから,駅前の送迎場につきましては,携帯電話とか入り口がわかりにくいとか,そういう声があったということでありましたが,構造的な問題も多分御指摘があったんではないかと思います。そういったことを,ここでもう協議いたしませんが,後日都市整備特別委員会も開かれますので,そういった場で御教示いただければと,これは要望しておきます。 それから,ウオーキングコースについてですが,行かれた方はわかるんですけれども,現状は,でこぼこがある上に幅が2メートルぐらいしかないんですね。ですから,ちょっと並んで歩いてたりして,反対側から人が来るとよけるのに肩が当たるぐらい狭い歩道でありますので,これが多くの市民が使えるように,もっと言えば自転車道が整備されても私はいいと思います。いろんな他市の取り組み,札幌でも市内の川に沿って遊歩道がありますし,広島も川沿いにたくさんウオーキングコースなりランニングコースが整備されております。そういった例をよく調べられて,御検討いただければと思っております。 それから,最後に学校図書についてでありますが,現在はなぜそういった図書が少ないのかということに対する答弁はございませんでした。なぜかといいますと,そういった図書はもう絶版になっているんですね。私たちが子どものころ読んだ,要は振り仮名づきの戦争体験談のような本は,余り売れなかったんでしょうか,今はもう絶版でそういった図書を実際に整備するということが困難な状況のようです。ただ,御答弁にあった,自然科学とかそのいろんな順番の中に,歴史というのも,もちろん4番目か5番目にあったわけですから,そういったことで何とかそういった図書も探して学校図書館に納めていただきたいと思っております。 これは,学校図書室の整備方針とか文科省の蔵書基準とか,いろいろございますでしょうけれども,例えば市民から寄附を募るとか,各家庭に眠ってるそういった体験談も多数あろうかと思います。そういった本を集めて,寄附していただいて,子どもに読んでいただくというような,そういった取り組みも,これも研究していただければと思います。 いろいろと要望いたしましたけれども,私は何度も申し上げますが,戦争は美化しておりませんので,くれぐれも誤解のないようにお願いいたします。 以上です。 ──────────────────